本日のブログでは9月&10月発売予定のBQフロッグをご紹介させて頂きたいと思います。

モデル名:BQ Frog / BQフロッグ
タイプ:トップウォーター
ボディーサイズ:60mm
重量:13.3g ± 1%
フック:NLWオリジナルダブルフック
価格:2000円(税抜)/2200 円(税込)
リリース予定時期:2025年9月&10月
カラーパターン






カラーは以上の6色となります。
試作段階では9色の候補色があったのですが、悩みに悩んだ末、この6色を第一陣のチーム編成に選びました。
2モードでの使用が可能(ノーマルモード&ヘビーカバーモード)

このBQフロッグの一つ目の特徴ですが、通常のノーマルモードと、ヘビーカバーでの使用に向いたヘビーカバーモードの二つのモードでの使用が可能です。
モード切り替えは、フックに装着されているウェイトを写真のような感じで、ボディーの外に出しておくか、内側に押し込んでおくかという方式。
現場で簡単にモード切り替えして頂けます。

ノーマルモードはウェイトが外になるようにセット。
ヘビーカバーモードはウェイトがボディー内部に押し込まれた状態になります。
フックポジションの違い

ノーマルモードではほんの少しだけボディーとフックポイントの間に隙間があり、魚に食われた際にフックポイントが出やすいセッティングです。
ボディーと隙間があるのでぱっと見は根がかりしやすそうに見えますが、このモードでもそこそこしっかりしたカバー対応性能がありますので、僕自身は8割ぐらいはこのモードで使用しています。
ちょっとしたカバー撃ち、セミオープンウォーター、完全オープンウォーターでオススメのセッティングです。

フックポイントがボディーに沿ってピッタリ密着するような状態になり、激ややこしいところに投げ込んで頂いても大丈夫です。
一点ご注意頂きたいのは、かなりキワキワのセッティングにしてあることもあって、ノーマルモードからヘビーカバーモードにモードチェンジする時にたまにフックがボディーに刺さっている状態になる事があります。モードチェンジされる際はその点をご注意ください。
超ややこしいヘビーカバーからライトカバー、もしくはピンスポットでより多く首振りをさせたい時などはこのモードがオススメです。
それぞれのモードのアクション

ノーマルモードの浮き姿勢はほぼ水平姿勢。
首振りで泳がせた時に少しだけ頭上がりでペンシルベイトのような感じで泳ぎます。このセッティングだと、首を振らせた時に鼻先がぴょこぴょこ水面上に見えるので、夕まずめとか、逆光でさざなみが立っていて水面を泳ぐルアーを目視しずらい時などに見えやすいです。

ヘビーカバーモードの浮き姿勢は少し頭下り。
ノーマルモードより細かいターンをさせやすく、ピンスポットをテーブルターンでネチネチとか大得意です。
苦手なモノ
このBQフロッグさん、ノーマルモードとヘビーカバーモードをご活用頂くことで大抵の場所は大丈夫なのですが、唯一少しだけ苦手にしているものがあります。
それがトロロ藻。

トロトロのトロロ藻の上をずるずる引っ張っているとヘビーカバーモードであっても藻を拾ってしまうことがあり、藻を拾ってしまうとアクションレスポンスがかなり低下します。

これは針先のポジションが大きく関係していまして、BQフロッグはヘビーカバーモードであっても超微妙に針先が露出した設定にしてあり、トロロ藻などの極端に柔らかいものは引っ掛かってくることがあります。
カバー回避性能だけ考えるのであれば針先を完全に隠したデザインにすれば良いのですが、BQフロッグの場合、そのセッティングにするとフックアップ時にたわんだボディーがフックに刺さってしまってフックアップミスが起こりやすくなるので、ミニマム状態で針先が露出したセッティングにしています。
何を優先させるかと言う話ではありますが、フックアップ率低下を最小限に抑える事を主眼に置いたセッティングにしています。
内部構造体

上記したノーマルモードとヘビーカバーモードの2モード設定を可能にしたのがこの内部構造体。
曲げられたヘッドワイヤー、2分割されたウェイト(亜鉛製)、ストレートシャンクではなく軸部分が若干曲げられたダブルフックなど、全てに意味があります。

要点だけを簡潔にご説明させて頂きますと、この構造体のメリットは大きく分けて2つあります。
一つ目は上記した2つのモードを可能にしたこと。
そしてもう一つは、フックアップ率とキャッチ率を大きく向上させると言う効果があります。
上の写真はバスをキャッチした後の写真なのですが、結構な頻度でこういう状態になっていることがあります。
バスが掛かってフックごと内部構造体が穴から引き出され、フックポイントがボディーから逆方向に飛び出している状態なのですが、この状態は僕が考える最も理想的なフロッグのフッキング状態で、こうなるとほぼバレません。
また、こうなってもヘッドワイヤーとフックをスプリットリングで繋いでいるので、フックが逆を向いた状態でもヘッドワイヤーに過度な力が掛かることを抑え、ヘッド部の破損を防いでいます。
上向きのタイイングアイセッティング

BQフロッグの見た目でもう一つ特徴的なのが、このヘッドワイヤーの角度ではないかと思います。
だいぶ上向きなワイヤー角度なのですが、BQフロッグはこのセッティングを施すことで首振りのアクションレスポンスを極限まで高めています。
例えばの話ですが、ピンスポットに投げ込んだ時に最初のワンアクション目から首を振るか、ちょんちょんと引っ張って3回目とか5回目にようやく首を振り出すとかだと、バイト率はかなり違うと思うんです。
オープンウォーターの場合は着水時にフロッグが運よくどちらか横を向いてくれていたら最初のチョンで首振りを開始できる可能性がありますが、ウィードマットなどを釣る時はその運の要素が無くなっていきます。
と言いますのも、ウィードマットなどを釣る時って大抵はウィードに乗せて引っ張り出してくるという使い方が必然的に多くなると思うのですが、それが原因で、バスが最も食ってくる可能性が高いウィードエッジなどにフロッグを引っ張り出してきた時にはルアーの頭が完全にこちら側を向いている状態になっていると思うんですよね。
それはすなわち、ワンアクション目の首振りを最も出しづらい状態と言ってもいいです。
そんな状態でもBQフロッグは最初のワンアクション目からきちんと首振りできるように仕上げてあります。
それ以外にも例えばウィードポケットを狙う時など、手前側のウィード(カバー)にラインが乗っている状況って結構あると思うんです。この状態もかなりフロッグを動かしつづらいシチュエーションなのですが、BQフロッグはそんな状態でも首振りさせれます。
操作に慣れたら洗面器ぐらいのスペースがあれば動かせますので、バスがいそうな洗面器を見つけられたら臆さず投げ込んでくださいw
このヘッドワイヤーセッティングはそんなBQフロッグのアクションレスポンスを担っている重要なキーパーツになっています。
ベントスリット

このベントスリット(空気&水抜き穴)はこのBQフロッグの開発で最も悩み、試行錯誤を繰り返した部分。このシステムにたどり着けたことでBQフロッグが完成したと言っても過言ではありません。
フロッグでフックアップ率を高めて行こうと思うと、ボディーをできるだけ柔らかくするのが重要なのですが、柔らかくする事による弊害も生まれます。
それが何かと言いますと、水を吸い込みやすくなってしまうということ。
水を吸い込んでしまったら、最悪の場合は沈没、少なくともアクションに影響が出るなど、ソフトボディーに起因するデメリットは色々あります。
そんなデメリットの中でも意外と知られていない事だと思うのは、水を吸い込んでしまった場合、フロッグの構造によってはフッキング率にも悪影響が出てしまう可能性があると言うこと。
これはある意味盲点になっている事というか、きちんとした説明はあまりされていないような気がするのですが、水がボディー内に入ってしまうとその排出には空気とは比較にならないレベルの力が必要なってくるんですね。
ボディーを潰した時に空気ならポフッと瞬時に抜けますが、水はピューという感じで排出に時間がかかりますし、より強い力で潰す必要があります。
ですので、できれば水はボディー内に侵入させたくないのですが、ボディーを柔らかくすればするほど水が侵入しやすくなってしまうというリスクが生まれます。
そもそもなぜ中空フロッグのボディー内に水が侵入してしまうかですが、メカニズムの話をさせて頂きますと、フロッグが左右に首振りをした時にボディーが水圧で微妙に変形し、変形したボディーが元の形状に戻ろうとする時にスポイトのように水を吸い込んでしまうというのが原因です。
スキッピングに失敗して水面に叩きつけてしまったような時に水がガッツリ入ってしまったというご経験をされたことがある方も結構いらっしゃるんじゃないかと思いますが、それも同じ理由です。
説明が長くなってしまいましたが、柔らかいボディーほどそれが起こりやすいんですね。
シンプルな解決策として、ボディーを硬くすればスポイト現象はある程度抑えられますが、そもそもボディーが硬いと潰れづらいのでフックアップ率向上も望めないと。。汗
ボディーはできる限り柔らかくしたい、でも水の侵入は抑えたい、そしてバスが食いついた時に軽い力で潰れて空気や水を即座に排出したい。
この大いなる矛盾に立ち向かったのがBQフロッグ開発の最終章でした。
そして、考え出した方式がこのベントスリットという方式。

普段は閉じていますが、魚が食いついてボディーが潰れた時のみ開口するという仕組み。
スリットの位置的に何となく切れ痔感があるような気もしなくもないですがw、潰れた時のみ大きく開口部が開き、一気に空気や水を排出できます。
普段は閉じているので、結構強くアクションさせても水の吸い込みは最小限に抑えられますし、仮に吸い込んだとしても、一気に排出可能なシステムです。
ちなみにどうやってこのシステムに辿り着いたか裏話をさせて頂きますと、そのヒントを教えてくれたのはパイクさん。
パイクが釣れると、必ずと言っていいほど鋭い歯で切り傷をつけられてボディーに穴が開くんですね。

そんな傷だらけになったフロッグを指で潰して水を排出しようとすると、あっちやこっちの切り傷から水がピューって噴き出してきて結構笑える状態になるのですが、そんなあっちこっちから漏れ漏れ状態にも関わらず、使ってても意外と水を吸わず大丈夫なことに気がついたのがこのベントスリットという方式を思いついた出発点でした。
そうか穴じゃなくて、切り傷にすればいいんだ!!
パイク先生ありがとうですw
微妙なこだわりポイント

釣果には全く関係ないですが、僕がちょっとだけこだわった小ネタを一つ。
ホワイト、クリアー、ブラックなどのソリッド系カラーにはヒキガエルなどの陸棲のカエル系の目玉。
ブルフロッグ、ブラウンフロッグ、アルビノフロッグの目玉はウシガエルやトノサマガエルなどの水棲のカエル系の目玉にしてみました。
釣果には全く関係ないですw
コンセプト
このBQフロッグですが、目指したところはフロッグフィッシングが少しでも身近になるように、一人でも多くの方に楽しんで頂きたいと願いながら作りました。
フロッグフィッシングってなんか難しそうなイメージがあったり、専用タックルが必要なのでは?というようなことが障壁になって挑戦を断念されている方って結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。
でも、オカッパリで釣りしてたら、あぁ、ここフロッグ投げたいなぁって思うようなスポットに出くわすことって結構あると思うんです。
岸釣りで持ち運べる荷物に限りがある中、フロッグ専用ロッドを持っていくのって結構ハードルが高いですし、僕もそのことで長い間ストレスを感じていました。
ですがフロッグ専用タックルは持っていなかったとしても、ソフトベイトやジグ用に太めのフロロライン&MHぐらいのロッドを持って釣りに行かれる方は結構多いと思うんですよね。
あまり細いラインはお勧めしませんが、16ポンドとか20ポンドぐらいのフロロカーボンラインで、ロッドは最低Mパワー以上、できればMHぐらいのパワーがあるロッドならBQフロッグを使って頂けるかと思います。
下の写真のバスさんはジャークベイトタックルでキャッチ。

フロッグフィッシングの動画でよく見るような渾身の力を込めた合わせまでは必要なく、イメージ的にはジグを合わせるぐらいのタイミングと力で合わせて頂ければフックアップさせて頂けるかと思います。
もちろんPEラインの方が動かしやすいのは間違いないですし、フロッグ専用タックルがあればベストですが、フロロでも使えますので、タックルボックスに1個でも忍ばせておいて頂ければ、きっといつかどこかでお役に立てることもあるんじゃないかなって思っています。
とにかく、できるだけ簡単に操作でき、高確率にフックアップさせられる事を追求して作り上げていきました。
フロッグフィッシング、メチャクチャ楽しいので、ぜひぜひBQフロッグと共に挑戦してみて頂ければ幸いです!
BQフロッグ説明動画
BQフロッグウェブページ

出荷時期
今回も前回のBQオタマと同じく少し早めにご案内させて頂き、プレオーダーを受け付けさせて頂く予定です。
納期ですが、今回は工場の納期の関係で2分割での出荷になります。
出荷のタイミングは下記を予定していますので、どうぞよろしくお願いいたします。
BQフロッグ 2025年出荷予定時期
ホワイト、クリアー、ブラック:9月中旬ごろ
ブルフロッグ、ブラウンフロッグ、アルビノフロッグ:10月中旬ごろ