2年間の開発期間を経て、ついに完成したNFX Pro Limited C511UL+ですが、今日のブログではこのロッドがどんな経緯を経て誕生したか、そしてなぜベイトフィネスなのか?など、思うところを書き綴ってみたいと思います。

ベイトフィネスの世界へ足を踏み入れる
時間は遡って2年前のこと、渓流トラウト狙いにハマっていた僕は、ソギーンやオトナビーの原型になるプロトタイプの開発に取り組んでいました。
当時は特にベイトフィネスは視野に入っていなくて、開発初期はNFC社製のミドスト用6.4フィートのULスピニングロッド+スピニングリールでテストをしていたのですが、あることをきっかけにしてベイトフィネスの世界に足を踏み入れていくことになりました。

そのきっかけとは、このリールとの出会い。

ダイワさんのSS AIR‥‥このリールと出会ったことで新しい世界が一気に開けました。
一つのリールとの出会いをきっかけにしてベイトフィネスの世界に足を踏み入れた僕だったのですが、使い込めば使いこむほど面白くて、これはすごいぞ!と。
自分が渓流釣りをしながら学び、今思いつくベイトフィネスのアドバンテージは概ね下記の8つ。
1)キャスティング精度の向上
2)ドリフト中に繊細なラインの出し入れをしやすい
3)ライントラブルが少ない
4)PEラインの強度をマックス化できる
5)ルアーの繊細な操作をしやすい
6)巻き感度を得やすい
7)魚とのファイトが楽
8)ベイトフィネスの釣りは楽しい!
それぞれのメリットを順を追ってご説明させて頂きますね。
ベイトフィネスタックルのメリットその1 - キャスティング精度の向上
これはもう説明不要かと思いますが、やはりサミングで容易に飛距離調節できるベイトリールのメリットは大きいですよね。
最近のベイトリールの進化は凄まじく、軽量ルアーを投げるのが苦手というかつてのベイトリールの常識は、ベイトフィネスリールの登場によって完全に過去のものになっていると思います。
軽量ルアーをスパスパ投げれてしまう性能=軽いスイングでスパッと飛んでいってくれるという事でもあり、それは自ずとキャスト精度向上にも繋がります。
そんなベイトフィネスリールに惚れ込んだ結果、僕のミドストロッドに乗せられていたリールは、いつの間にかスピニングリールからベイトフィネスリールに変わっていました。

スピニングロッドにベイトフィネスリールというヘンテコな組み合わせw
会う人会う人に、お前、スピニングロッドにベイトリールって何だよ、、と失笑されまくりましたが、そんなことはどうでも良く、自分の中では最高の組み合わせだと思っていましたw
ベイトフィネスタックルのメリットその2 - ドリフト中に繊細なラインの出し入れをしやすい
川の流れの中での釣りで、ダウンやダウンクロスで流している際に、微妙なルアーポジションの調節はロッドティップの上下などでできるのですが、それでは収まらない時はリールを巻いたり、もしくは糸を出してという作業が必要になってくることがあります。
そういう操作が必要な時にベイトリールのメリットは非常に大きいですよね。
糸を出してルアーを下流に流し込んでいく時に、サミングで微調整しながらルアーポジションを調節していけるのはベイトリールの大きなメリットだと思います。
ベイトフィネスタックルのメリットその3 - ライントラブルの少なさ
この話をすると、ちょっ、西根さん待って、ベイトリールってバックラッシュするし、むしろライントラブル多いんじゃないですか?と盛大なツッコミを頂いてしまいそうですが、ご安心ください、僕もバックラッシュ大得意ですw
僕がここで言いたいのは、スピニングタックル特有のエアノットという現象。
スピニングを使っていると、ピュって投げた瞬間にPEラインがもつれて結び目ができてしまったり、ガイドに絡まってしまったりすることってあるかと思います。
これって気をつけていればだいぶ発生を抑えられますが、不意の時にエアノットができてしまってガッカリされたことってありませんか?
特に魚のボイルを発見した時とか、焦って投げてエアノットが発生してチャンスを棒に振るとか。(涙)
僕のスキルが足りないってだけの話ではありますが、僕の中ではエアノットは自分のスキルでは完全にはコントロールできないトラブルですが、バックラッシュはコントロールできるトラブルだと思っています。
そんなこともあり、自分のスキルの範疇内でトラブルを防ぐ事ができるベイトフィネスリールを好んで使っています。
ベイトフィネスタックルのメリットその4 - PEラインの強さをマックス化できる
これはベイトフィネスタックルを使って初めて気がついた事なのですが、例えば同じ0.8号のPEラインでもスピニングタックルで使った場合と、ベイトタックルで使った場合で享受できる強度がかなり違うように感じています。
それを一番強く感じるのは根掛かりした時。
根掛かりしたルアーをどうしても回収できない場合、最後は糸を切るしかない時がありますが、その時にベイトフィネスタックルで使っているPEライン(+リーダー)はなかなか切れなくて、えっ?何これ?!って思ったのが最初の出発点になっています。
例えばですが、僕が好きなPEラインの一つにYGKさんのアップグレードという糸があります。

この0.8号、16ポンドという番手は色んな釣りでよく使うモデルなのですが、ベイトタックルで使っている時に根掛かりした糸を切ろうとすると、スピニングタックルで使っていた時よりもかなり強い力で引っ張ってようやく切れるという事が結構あります。
この違いが何なのか僕は専門家ではないのでわかりませんが、おそらくリールの構造の違いにあるのでしょうか。
投げる時も巻く時も常に糸に捻りが加わっていくスピニングリールと比較して、ベイトリールはシンプルに糸が放出され、巻き取られるだけなので、強度低下が少ないのかな?って想像しています。
イメージ的にはベイトタックルはバックラッシュさせない限りはパッケージに記載してある強度(引っ張り強度)に近い感覚で使えるけど、スピニングタックルの場合はパッケージに記載してある糸の太さ(上の写真の場合は0.8号)を扱う感覚で使用する必要があるかな?と考えています。
そんなこんなで、だいぶ体感的な話になりますが、同じ太さならより高い強度を享受できるベイトフィネスタックルを好んで使っています。
僕が釣りをしているオンタリオの場合、時には想定外のとんでもないサイズの魚が食ってきたりもしますので、僕的にはもしかしたらこのメリットが一番大きいかもしれません。
ベイトフィネスタックルのメリットその5 - ルアーの繊細な操作をしやすい
これに関しては、完全に慣れの話になりますので、全ての方に当てはまるかわかりませんが、僕は結果的にそうなりました。
細かいシェイクなど、やはり最初は慣れているスピニングタックルの方がやりやすかったのですが、ベイトフィネスリールを使い込んでいった結果、今はベイトフィネスタックルの方が繊細なルアー操作をやりやすくなってます。
もちろんスピニングタックルでも繊細な操作はできますが、僕は最近腕が疲れますw
ロッドの下に重量体をぶら下げているスピニングタックルと、ロッドの上に重量体を載せているベイトタックルではロッドの保持の仕方が異なるので、体の使い方が違うのだろうなぁと想像しています。(どちらが良い悪いという話ではありません)
ベイトフィネスタックルのメリットその6 - 巻き感度を得やすい
これはベイトフィネスに限った事ではないと思いますが、リールを巻いた時の巻き感度はベイトリールの方が高いと思います。
スピニングリールの場合、リールのハンドルから感じられる情報は少なめですが、ベイトタックルの場合はロッドグリップから伝わってくる情報にプラスしてリールのハンドルからも色々感じられるので、そのメリットもかなりあるように感じています。
余談になりますが、僕自身、五大湖でスメルトヘッドゲームをする時に、以前は飛距離優先でスピニングタックルを使っていましたが、最近は巻き感度重視でベイトタックルを使っています。
ベイトフィネスタックルのメリットその7 - 魚とのファイトが楽
以前、5パウンダーのスモールマウスをスピニングタックル(パワースピン)でボコボコに釣りまくった結果、両腕の手首が同時に故障して懲りた事があるのですが、魚とのファイトはやはりベイトタックルの方が楽ですね〜。
僕の場合は手首を壊したら仕事にモロに影響してしまうので、最近はベイトタックルでできる釣りはベイトタックルでするようになりました。
メリットその5でもお話しさせて頂きましたが、手の平を下に向けて握るスピニングタックルと、手の平を上に向けて握るベイトタックルとの違いが体への負担の違いになっているのだと思います。
ベイトフィネスタックルのメリットその8 - ベイトフィネスの釣りは楽しい!
ここまで色々書いてきましたが、もうこれが全てかもしれません。
ベイトフィネスタックルでの釣りが楽しすぎて、僕の場合、それは新しいルアー開発のモチベーションに繋がり、作りたいルアーがドンドン出てきてしまって大変なことになってますw
この釣りを始めなければ出会うことはなかっただろうな、と思える魚やフィールドに沢山出会う事ができましたし、沢山の感動を与えてもらっています。
楽しい、この一言です!
ベイトフィネスタックルのデメリット
と、ここまで良い点ばかり書いてきましたが、ベイトフィネスタックルのデメリットも書いておきたいと思います。
まず、デメリットその1は、やはり軽いルアーの場合はスピニングの方が飛距離を出しやすいと思います。
ただ、渓流などでの釣りの場合は飛距離は重要ではないので、僕の場合はあまり問題ではないです。
デメリットその2は、これは絶対覚えておいて頂きたい事なのですが、スピニングタックル以上に注意深くタックルを取り扱う必要があるかと思います。
それがどういうことかと言いますと、例えば渓流釣りとかをしていてタックルをどこかに置いた時に、不注意で砂や泥などをスプールに噛み込ませてしまったりすると、その日の釣りはそれで終了になる可能性がなきにしもあらずです。
リールを水没させてしまったりはもちろん非常によろしくないのですが、それが泥水だったりした場合は最悪で、その後、リールがシャリシャリゴリゴリマシーンになってしまう可能性大。(←経験あり。涙)
なので、タックルの取り扱いはスピニングタックル以上に注意して頂いた方が良いかと思います。
その他、シンプルにスピニングタックルの方が優れているなと思う点は、ドラグ性能と、ラインキャパ、そして冬でも手が悴みづらいというのがスピニングのメリットだと思っています。
っと、本題のロッドのお話をさせて頂く前に、長々と話をしてしまってますが、皆さんついてきてくださっていますでしょうか?w
ここから先はNFX Pro Limited C511UL+の話をさせて頂きたいと思います。
NFX Pro Limited C511UL+

ノースフォークコンポジットさんより
軽量ルアーの開発を進めるにあたり「こんな竿が欲しいんですよね」と言う西根さんの一言からスタートした今回のロッド作り。
当初は渓流ベイトフィネスを主たるターゲットと想定していたのですが、ルアー開発の進行に伴い、その後、適用範囲を一気に広げ、最終的には、魚種を問わず、フィールドを問わず、あらゆる軽量なルアーをベイトフィネスリールで扱うためのロッド、つまり無差別級の「ウルトラライトプラッギングロッド」として完成した次第です。
是非、様々なフィールドで、様々な魚種を相手に、プラッギングを楽しんで頂ければと思います。
きっとこの竿の意図を感じ取って頂けることかと思います。
ベイトフィネスリールのポテンシャルに気がつき、スピニングロッドにベイトリールを載せるというヘンテコセッティングに進化してしまった僕ですが、そのことを堀口さんにご相談させて頂き、形にして頂いたのがNFX Pro Limited C511UL+になります。
堀口さんには、使いたいシチュエーション、使いたいルアーなどをお伝えして作って頂いた訳ですが、仕上げてくださったプロトタイプのロッドは渓流用のルアーロッドでよく見かけるシングルハンドグリップのショートロッドではなく、5フィート11インチという長さがあり、グリップはセミダブルハンドルに仕上げてくださいました。

ブランクは中弾性のIMブランク。
ミドスト用ロッドがベースにあるので、繊細なルアー操作をしやすいのはもちろんですが、気持ち良すぎるキャストフィールに驚かされました。
ルアー操作している時はロッドの先の方でチョンチョンできて操作しやすいのですが、投げる時は深く曲がり込んでくれてとても投げやすいです。
僕的にはセミダブルハンドルというのも重要で、両手を添えてキャストできるのは非常に助かるのですが、シングルハンドで投げる時もその長めのグリップがカウンターウェイトになっているとでも言ったらいいのでしょうか、とても振りやすいバランスになっています。
そして、5フィート11インチという長さがこれまた絶妙。
渓流用には少し長い?という感じがするかもしれませんが、流れを横切らせるような流し方をする際のラインメンディングとか、ラインコントロールはこれぐらいの長さがあると有利だと思います。
使用に向いているルアーは、小さめのハードベイト全般の他、ジグヘッドのミドストなどでの使用も全然可能です。
繊細な操作が大得意なロッドですので、操作系ルアーとの相性はとても良いと思います。

適合するルアーウェイトはリールの性能にもよりますが、SS AirにPEラインでの使用の場合は2.5〜7gぐらいがこのNFX Pro Limited C511UL+が得意とするウェイトレンジだと思います。
実際には12gぐらいのルアーでも投げれないことはないですが、投げてて気持ちが良いのは上限7gぐらいです。
そんなNFX Pro Limited C511UL+ですが、渓流釣りに端を発して開発が始まったのものの、使い始めてみたら湖や大きな川など、他のフィールドでも大活躍。
しかもそんなタイニールアーの釣りでデカい魚が釣れるパターンが見つかっていったり、今や僕のメインロッドの一本になっています。

渓流や小河川でのトラウト釣りやカワムツ釣りに行く時は100%このロッドですし、ボートでスモールマウスやビッグトラウトを狙いに行く時にも必ずこのロッドがデッキに準備してあります。

現在、このロッドでの実釣動画を編集しているところなので、完成しましたら公開させて頂きますね。
というわけで、いよいよデビューするNFX Pro Limited C511UL+ですが、大変ありがたいことに初回生産分はご予約分で即日完売とのことで、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。(大感謝)
その結果を受けて、現在、NFC Japan様の方で第2次生産分の準備を開始されており、2026年3月15日までご予約を受け付けていらっしゃるとのことですので、もし宜しければ最寄りのNFC製品取扱店様にお問合せいただければ幸いです。(現段階では確約はできないものの、秋ぐらいの完成を目標にして生産を進められるとのことです)
NFX Pro Limited C511UL+の詳しい情報は下記にNFC Japan様のWebページを貼り付けておきますのでご覧ください。
NFCとNLWのダブルロゴを纏って誕生したNFX Pro Limited C511UL+。
ベイトフィネスでの釣りを楽しんでいただけるロッドに仕上がっていると思いますので、ぜひお試し頂ければ幸いです!
NFX Pro Limited C511UL+ 動画
