シムコー75&75HW

リップレスクランクって、基本ただ巻きで釣れちゃう極めて有能なルアーですが、使い手の意志によって様々な使い方ができるルアーですよね。

もしかしたらハードルアーの世界で、最も奥深いルアーの一つがこのリップレスクランク(バイブレーションルアー)というカテゴリーではないかと思います。

そんな簡単でありながら難しくもあるリップレスクランクへの思い入れを僕なりにブログと動画でご説明させて頂きました。

奥深きリップレスクランクの世界 座学編 https://nlwblog.com/?p=1040

奥深きリップレスクランクの世界 実践編 https://nlwblog.com/?p=1169

というわけで、本日のブログではNLWのリップレスクランクのシムコーシリーズの過去記事をリライトして再投稿させて頂きたいと思います。

オリジナル記事掲載日:2021年 12月 13日
モデル名:シムコー75
ボディー長:75mm
ウェイト:16.1g
ラトル:無し
沈降スピード:秒速0.7m
フック:イチカワカマキリ#5
スナップ:1+
希望小売価格 : 2100円(税抜価格) 2310円(税込価格)
*2024年9月1日より価格を改定させて頂きました

モデル名:シムコー75HW(ヘビーウェイトモデル)
ボディー長:75mm
ウェイト:24.1g
ラトル:無し
沈降スピード:秒速1.05m
フック:イチカワカマキリ#5
スナップ:1+
希望小売価格 : 2100円(税抜価格) 2310円(税込価格)
*2024年9月1日より価格を改定させて頂きました

カラーパターン(2021年12月)

カラーパターン(2023年3月追加カラー)

このシムコー75&75HWですが、着想のきっかけになったのは今を遡ること3年前、2018年のちょうど今時期にフロリダに行った時の事になります。

その時は家族旅行でフロリダに行ったのですが、せっかくフロリダまで来たんだから釣りに行こう!と向かったのがバスフィッシングで超有名なレイクセミノールという湖での経験がこのシムコー開発の原動力になっています。

雰囲気満点のレイクセミノールにテンションはマックス!

立ち木エリアの向こう側をカッ飛んでいくバスボートが絵になりすぎです。

が、釣果はみごとなぐらいの完全パーフェクトゲームの丸ボウズで終了103.png

車で往復4000km以上走ってカスリもしないという、自分の釣行史上で指折りのボウズ行脚となりましたw

そんな雰囲気が超絶に素晴らしいレイクセミノールの湖上で何をやってもアタリもカスリもしない中、どうやったらこの湖のバスを釣り上げられるんだろう?と、必死で無い頭を振り絞って考え出したのがこのルアーでした。

そもそも全く何も手がかりすらない状況だったので、どんなルアーを作ったら良いかすらわからなかったのですが、そんな中で自分なりにひねり出したイメージがシャッドをイミテートしたルアー

この湖のバス達のメインベイトは何?

シャッド?

そしたらシャッドをイメージしたルアーを作ろう!

と、超ど安直&ど直球な発想でこのルアーを作り始めたのでしたw

そんなわけで、モチーフのシャッドの雰囲気をできる限り忠実に再現。


シャッドってビックリするぐらい薄っぺらい魚なので、このシムコーも薄っぺらボディーになっています♪

通常のリップレスクランクは頭部に平たい面が設けてあって、そこに受ける水抵抗でバイブレーションを起こすタイプのものが多いですが、シムコーは真逆。

背中が尖った形状をしているため、水を受けるのではなく、水を切ってバイブレーションを起こす感じです。

ちなみに当初はこのルアーのことを着想地にちなんでセミノールと呼んでいたのですが、カナダのオンタリオ州の極小メーカーがいきなりフロリダの湖の名前をルアー名にするのは違和感がありすぎというのと、この開発途上で生まれたプロトタイプがレイクシムコー(オンタリオ州の湖)で、アイスフィッシングで非常に効果的であることがわかり、途中からシムコーという名前に改名して開発を進めて行きました。

そして、このシムコーさん、おそらくNLWのルアー開発史上、たぶん2番目に苦戦したルアーのひとつだったかも。(1番目はエリー115MD)

リップレスクランクという構造上、ほんの少しのボディーシェイプの違い、タイイングアイセッティングの違い、ウェイトセッティングの違いで大きくパフォーマンスが変わってしまうため、試作したプロトの数は数知れず💦

むちゃくちゃ乱暴な言い方になりますが、リップレスクランクはクランクやミノーのようにリップセッティングなどで帳尻を合わせるということができないので、ボディーシェイプやタイイングアイのセッティングを0.1mm単位で調整を繰り返してようやく完成に漕ぎ着けることができたという感じです。

とまぁ、そんな苦労話はどうでも良いとして、このシムコー75&75HWですが、開発を進めていくうちにどんどん色んな可能性が見えてきて、進化を続けて行きました。
その一つが、2箇所に設定されたタイイングアイ。

詳しくは説明動画をご覧頂ければと思いますが、使用するタイイングアイによって異なる特性を持ちますので、一つのルアーで対応できるシチュエーションや釣りのバリエーションが多くなります。


そして、もう一つの到達点が2タイプのウェイト設定。

ボディー形状は全く同じで、16.1gのオリジナルモデルと、24.1gのヘビーウェイトモデルの2機種が同時リリースとなります。2種類のウェイト設定があることで、使える場が大きく広がるのですが、その一つがスーパーディープエリアの開拓。


例えば、五大湖のスモールマウスの場合、魚がディープに移動して行ってしまうと使えるルアーが非常に限られてきますが(ハードベイトは特に)、このシムコーは他のハードルアーでは手が届かないような水深10mとか15mとかのディープでも問題なく到達することができます。それどころか、例えば水深20mとかにいるレイクトラウトなども完全に射程圏内。


オンタリオには海がないので試せていませんが、おそらくソルトウォーターの世界でも使える場面があるんじゃないかな?と想像しています。


もちろん、キャストしてリトリーブするというリップレスクランクとしてあるべき基本性能も限界まで煮詰めていますので、安心して使って頂ければと思います。


というわけで、シムコー75&75HW。

これからの厳しい時期、リップレスクランクは魚をキャッチできる可能性のある数少ないルアーになるかと思いますので、ぜひお試し頂ければ幸いです。

NLW VLOG #77 シムコー75&75HW 説明動画

■ シムコー75&75HWウェブサイト

Simcoe 75 & 75HW | NISHINE LURE WORK (nishinelureworks.jp)

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